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グラフで見ると14O円よりドル安の場合にマイナス3円のところで横軸に平行な直線として表わされる。
オプションが行使されるのは、直物レー卜が行使価格(14O円)よりドル高の場合である。
この場合、市場レートと行使価格の差額からプレミアムを差し引いたものが利益となる。
例えば、市場レートが15O円であるとすると、一ドル14O円で買って市場価格一ドル15O円で売り戻すと市場価格と行使価格の差の10円が利益となるわけである。
初めに支払ったプレミアム3円を差し引いた金額が純利益(7円)となる。
こうした損益を各レートごとに計算して、グラフに表わすと横斜め45度の傾斜を持つ直線となる。
為替レートが1円ずつドル高になるごとに損益が1円ずつ増えていくことを示しているのである。
オプションの損益図は、オプション損益の一覧表から簡単に作図することができる。
各損益をグラフ上に損益点としてとり、各点を結ぶと損益図ができ上がる。
損益図を描くのに、たくさんの損益点を計算する必要はない。
行使価格を中心に、ドル安の場合とドル高の場合の3地点の損益を求めるだけで十分である。
この3点を直線で結ぶと損益図が描かれる。
コールオプションの損益図を例にとってグラフを描いてみることにしよう。
市場価格が行使価格(14O円)より10円だけドル安の地点13O円(A点)の損益は、マイナス3円、行使価格14O円(B点)での損益も同じくマイナス3円、行使価格より、ドル高の地点15O円(C点)の損益は7円と計算される。
この3点を定規で結んでみると損益図ができ上がる。
表計算ソフトを利用して損益図を描かせる場合にも同様の考え方をすることができる。
まず、損益表を作成し、横軸に市場価格を、縦軸に損益がくるように範囲を指定すると簡単にグラフが描けるようになっている。
オプションの損益図には、基本となる特定のパターンがある。
損益図のパターンは、ほとんど無限といえるほどあるが、どのように複雑に見える損益図も、基本パターンの組み合わせで作られている。
それだけに、この基本パターンをよく理解しておくことが重要になってくる。
外貨建ての取引では、取引の結果生じる外貨の債権や債務を持ち高(ポジション)と呼んでいる。
外国通貨を買っている場合を買い持ち(ロングポジション)、売っている場合を売り持ち(ショートポジション)として区分している。
まず外貨の買い持ちと売り持ちの場合の損益パターンから見ていくことにしよう。
ドルのロングポジションの損益図である。
現在の為替相場を一ドル14O円としてドルを買い持ちにした場合に、為替相場の動向により損益が将来どのように変わるかを示している。
買い持ちの損益線は、斜め45度右上がりの直線として表わされる。
このロングポジションは、外貨預金や輸出債権を持っている場合の損益図である。
3カ月物のドル預金を行っている場合を考えてみよう。
預け入れ時のレートを一ドル14O円として、3カ月後の預金満期日に円に換える予定であるとする。
ここでは、金利をゼロとして為替損益だけに注目して、満期日の為替レートにより損益がどのように変わるかを考えてみることにする。
満期日の為替相場が一ドル14O円であった場合、14O円で購入したドルを14O円で売り戻すので損益は、ゼロとなる。
もし、為替相場が一ドル15O円のドル高になった場合、一ドル一4O円で買っておいたドルを一ドル15O円で売ることになるので一ドルにつき10円の為替益が発生する。
逆に一ドル13O円のドル安になった場合には、一ドル14O円で買っておいたドルを一ドル13O円で売ることになるので一ドルにつきマイナス10円の損失が発生することになる。
この3つの損益点を結んでグラフにするとaのように斜め45度右上がりの直諌となる。
預け入れ時のレート一ドル14O円より為替が1円動くごとに利益も1円ずつ増加することを表わしているグラフである。
このロングポジションと対照的なのがショートポジションの損益図である。
ショートポジションの損益図は、斜め45度左上がりの直線として表される。
この損益図は、為替レートが1円ドル安に動くごとに利益も1円ずつ増加し、逆にドル高にいくごとに1円ずつ損失が増えていくことを表わす損益線である。
ショートポジションは、輸入債務やインパクトローン(外貨建てローン)を持っている場合のグラフである。
ある商品を一ドル分輸入し、その商品を現在のレート一ドル14O円で売却しているとする。
このドルの決済を3カ月後に行うとすると、その時の為替レートが15O円であれば、一ドル15O円でドルを買って一ドル14O円で売ることになるので一ドルあたりマイナス10円の損失となる。
逆に為替レートがドル安になり22O円になった場合には、一ドル13O円で買って一ドル一4O円で売れるので一ドルあたり10円の利益が上がる関係にある。
これをグラフに表わすと左上がりの直線となる。
ロングポジションの右上がりの直線と損益関係が対照的になっている。
ところで為替リスクがない場合の債権や債務(円建ての債権・債務)の損益線は、横軸に平行な直線となる。
これは、為替相場の水準にかかわらず損益が一定であることを示すものであり、スクエアーと呼ぶ。
例えば、輸出債権に予約が付いている場合の債権は、為替リスクのない状態になっている。
輸出製品の原価一ドル13O円のものを一ドル14O円で売る予約をしてしまうとすると、一ドルあたり10円の利益が確定することになる。
これを損益グラフにすると、利益10円のところで横軸に平行な直線となる。
オプション損益の基本型には、コールの売りと買い、及び、プットの売りと買いの4つのパターンがある。
これにロングポジションとショートポジションを加えると、あらゆる複合パターンを合成していくことができる。
オプションの場合も買い持ちをロングオプション、売り持ちをショートオプションと呼んでいる。
ドル14O円より、ドル高ならば、オプションが行使され、行使価格との差額から、プレミアムを差し引いた金額がネットの利益となる。
この為替益はドル高になればなるほど大きくなるので、グラフは右上がりの直線となる。
反対に相場が一ドル14O円よりドル安になると、オプションを行使しても利益が出ないので、オプションは放棄される。
オプション料の3円だけがコストとなり、損失はマイナス3円となる。
つまり、一ドル14O円よりドル安ならば、グラフはX軸に水平の直線となる。
このロングコールのグラフは、ドルのロングポジションの左下部分、損益の発生する部分を切り離したものと考えることができる。
プレミアムを払うことにより、ドル安時の損失に対し保険を掛けていることを示している。
逆にコールオプションを売却(ショートコール)している場合には、このようになる。
一ドル14O円よりドル安の場合には、オプションの買い手からオプションを行使されることはないのでプレミアムの受取分一ドルにつき3円が利益となる。
グラフでは、3円のところでX軸に平行な直線となる。
これは、為替相場が行使価格14O円よりドル安の場合には、為替レートがいくらであっても、3円の利益が上がることを示している。
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